全国屈指の人気温泉地として知られる「黒川温泉」。緑豊かな山々に囲まれた小さな温泉地には、心安らぐ自然の風景と泉質の種類が豊富な温泉があります。温泉旅館は離れの宿が多く、静かにゆっくりと温泉を楽しみたい方にぴったり。
今回の記事では、黒川温泉の人気の秘密やおすすめな過ごし方など、黒川温泉の魅力をたっぷりとお届けします。最後に立ち寄りたい周辺観光情報もご紹介しますので、ぜひこちらを参考に熊本旅行を満喫してくださいね。
※2024年夏ダイヤの静岡ー熊本線を利用したモデルコースです。
※この記事の掲載内容は2024年6月現在の情報です。各施設の営業状況が変わっている可能性がございます。最新の情報は各施設にご確認ください。
黒川温泉郷があるのはどこ?
黒川温泉郷は、阿蘇のさらに奥地で大分県との県境に位置し、日本の美しい原風景がそのまま残された古き良き山里の温泉郷です。
阿蘇くまもと空港から車で約1時間半。空港から離れた場所にありますが、それでも行きたくなる「黒川温泉」の人気の秘密について早速ご紹介します。
黒川温泉の人気の秘密
26か所の露天風呂から3か所選べる「入湯手形」
黒川温泉は、1980年代に黒川の全ての露天風呂の中から3か所に入浴できる「入湯手形」を発案したことから、「露天風呂めぐりの黒川温泉」として一気に評価を上げ、今や全国区の人気温泉地になりました。
※新明館は7/4~7/12まで休館のため、立ち寄り湯はご利用いただけません。
黒川温泉には、洞窟風呂や手が届きそうなほど川に近い露天風呂など、個性的な温泉がそろっています。
黒川温泉の旅館26か所の露天風呂の中から、1枚につき3か所の温泉を選んで入浴でき、3か所のうち1か所は飲食やお土産にも利用可能な入湯手形を使って、可能な限り多くの温泉や飲食店を楽しんでいってくださいね。
※入湯手形は、1枚1,500円で各旅館または黒川温泉組合「風の舎」で購入できます。
泉質の種類が7種類と豊富
一つの温泉郷で日本の温泉の主な泉質10種類のうち7種類(単純泉(弱酸性、弱アルカリ性)、硫黄、炭酸水素塩、塩化物・硫酸塩、含鉄、酸性)もの泉質を楽しめるのも魅力の一つ。また、自家源泉を持つ宿が多く、入湯手形を上手に使えば旅行中に様々な泉質を堪能することができます。
※山みず木は7/4~7/12まで休館のため、立ち寄り湯はご利用いただけません。
ロケーションや露天風呂の雰囲気から温泉を選ぶこともできますが、せっかくなら泉質や効能に着目して温泉を選んだりするのも黒川温泉ならではの楽しみ方かもしれません。
古い角質を洗い流してくれる効果があるとされているアルカリ性単純泉、肌をやわらかくする効果が期待できるとされている炭酸水素塩泉など、ぜひ自分が求める効能を持つ温泉を探してみてくださいね。
「黒川温泉一旅館」のコンセプト
三十軒と里山の風景全てを「一つの旅館」として考え、一つ一つの旅館は「離れ部屋」、旅館をつなぐ小道は「渡り廊下」と、黒川温泉の魅力を最大限に生み出す「黒川温泉一旅館」というコンセプトのもと、互いに磨き合い、黒川温泉郷は進化を続けてきました。
黒川に残る日本の原風景はそのままに、現代の快適な空間を融合させた黒川ブランドをぜひ体感してみてください。
黒川温泉おすすめな過ごし方
おこもり滞在を満喫する
冒頭でもお伝えしたとおり、離れの宿が多く存在する黒川温泉。今回は、温泉街から少し離れた静かな雑木林の中にひっそりと佇む「旅館 山河」をご紹介します。
全16室の落ち着いた和室・和洋室を持つ「旅館 山河」。山里の四季折々の風景を客室や露天風呂から眺めながら、鳥のさえずりや川のせせらぎに耳をすまし、ゆっくりした時間を過ごせる宿です。
薬師の湯(単純硫黄泉)と美肌の湯(ナトリウム塩化物・炭酸水素塩・硫酸塩泉)の2つの自家源泉からなる100%かけ流しの温泉を露天風呂、内風呂、貸切風呂といった7つお風呂で楽しめます。
夕食には、地のもの旬のものにこだわり、阿蘇の食材を生かした本格会席料理をどうぞ。
チェックイン時間からチェックアウト時間まで宿で過ごさないともったいない素敵な宿が黒川温泉にはたくさんあります。ぜひ黒川温泉公式HPの「お宿紹介」をご覧ください。
浴衣で黒川温泉街めぐり
趣がある黒川温泉街には浴衣が似合います。温泉街は、全て歩いて回れる範囲なので各旅館で用意している浴衣を着て温泉街を散策してみてはいかがでしょうか。
黒川温泉の中心にある丸鈴橋からの景色は、黒川温泉を代表するフォトスポット。季節ごとに表情を変える木々の美しい景観を川のせせらぎと共にお楽しみください。
2012年の冬から始まった「湯あかり」ライトアップ。球体状の「鞠灯篭」約300個と、筒状で高さ2mほどの「筒灯篭」が17時から21時半まで点灯します。年末から3月末あたりにお出かけの方にお楽しみいただけます。
かつて黒川温泉は、半分農業をしながら半分宿を営む「半農」の宿がほとんどだったことから、このようにとうもろこしを軒下に干して、牛の飼料にしていたそうです。今では装飾として温泉街のあちこちで見ることができます。
身代わりになって守って下さったお地蔵様を黒川でまつることになり、そのためのお堂を建てると、この地から温泉が湧き出るようになったそうです。この温泉が黒川温泉の始まりとされています。お地蔵様をまつる「地蔵堂」では、利用後の入湯手形を奉納することができます。
温泉街食べ歩き
お食事処や甘味処も充実している黒川温泉。ここでは入湯手形も使える飲食店を3つご紹介します。
浴衣にぴったり、とうふ吉祥の「だんご2本とお茶」
阿蘇育ちのジャージー牛乳を使用した、山のいぶきの「ジャージーソフト和紅茶ミックス」
湯上がりにキリッと冷えた、歴史の宿 御客屋の「生ビール小サイズ」
入湯手形は使えませんが、その他にも
阿蘇のあか牛を使用したボリューム満点の「あか牛ロースの炙り重」や
阿蘇を代表する郷土料理、高菜めしがセットになった「高菜めし・肉うどんセット」もあるので、ぜひ熊本ならではのメニューも要チェックです。
周辺の観光情報
実は、阿蘇くまもと空港から黒川温泉郷へは豊かな自然の中を走るので、ドライブ時間も楽しめるんですよ。さらには、車で30分くらい走ればサクッと有名観光地も回れる環境にあります。
ここでは、ぜひ一緒に楽しんでいただきたい絶景観光スポットをご紹介します。
最高なドライブコース、ミルクロード
阿蘇くまもと空港から黒川温泉へは、このCMにも登場したまるで海外のようなドライブコース、ミルクロードを通っていくことができます。
ミルクロードから黒川温泉へは車で約35分。ぜひ県道339号線を選んで、この景色を楽しみながら黒川温泉へご移動くださいね。
出会いの滝として縁結びのスポットとしても有名な「夫婦滝」
黒川温泉から車で約5分。小田川と田の原川の合流する所に2つの小さな滝、「夫婦滝」があります。右側は落差12mの「女滝」。左側は落差15mの「男滝」。2つの滝は独自に滝壺を持ち、それぞれ十数メートル流れ下って合流します。
2本の別々の川が同じ合流地に流れ落ちている珍しい滝は、出会いの滝として縁結びの場所としても有名なんですよ。すぐ近くなので立ち寄ってみては?
CMにも登場した優雅な滝が見られる「鍋ヶ滝公園」
黒川温泉から車で約25分。落差約10m、幅約20mの滝で、お茶のCMのロケ地にもなった人気スポット。阿蘇のカルデラをつくった約9万年前の巨大噴火によりできたとされ、溶岩がつくる山の段差から、カーテンのように幅広く水が流れ落ちる姿がとても優雅です。
鍋ヶ滝公園はWEBからの事前予約制の為、事前にご予約をお忘れなく。
阿蘇を代表する絶景スポット「大観峰 展望所」
黒川温泉から車で約30分。標高約935m、直下に眺める阿蘇谷との標高差は約400mにもなる大観峰。360度の大パノラマを楽しめて、阿蘇の街並みや阿蘇五岳、くじゅう連峰までが一望できます。
秋から冬にかけての早朝は、神秘的な雲海に出会えることもありますよ。
以上、熊本の人気温泉「黒川温泉」の魅力についてのご紹介でした。富士山静岡空港から阿蘇くまもと空港へは、飛行機でたったの約1時間半。ぜひお出かけください。
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